Hさんショベル。
このタンク、ものすごーく懐かしい感じがします。。。
度重なる災難のたびにオーナー様の優しいお言葉に甘えてしまいかなり予定遅れまくって申し訳ないです。。。
このショベルは委託販売の車両で
エンジンは元々当店でオーバーホール済みでしたがEVO純正フライホイールで1340ccだったので今回ショベル純正フライホイールに交換し1200ccにするべくまずは全バラ洗浄で各部確認。
走行距離少ないとは言え11年くらい前に組んだエンジンなので何かと気になります。。。
新しく使用するピニオンシャフトとベアリングに合わせてピニオンレースグリグリ。
せっかくここまでバラしたから。。。
ということでレストケースのベアリングレースも取り外してクランクケースの左右合わせ、センター合わせもやり直します。
当時はこの辺の作業が今より考え方が甘かったような記憶もあるので・・・
点検測定。
ベアリング&レースは再利用せずに新品に交換してます。
レース圧入後ベアリングのクリアランス確認調整。
コンロッドもEVO純正でしたのでショベルの1200用フライホイールでは使用できません。
と言うことでストックしてたショベル純正コンロッドを使います。
ロッドレースをラッピングして
クランクピン&ベアリング測定。
ピストンピンブッシュも交換。
圧入前の確認。
ピストンピンブッシュ圧入後リーマー&ホーニングでコンロッド関係の作業は完成。
タペットブロックも点検。
バリ取り面取り等々追加工。
ロッカーアームのバルブステムを押す部分が4つとも全体的にロウ付けで肉盛り加工修正されてました。
見た感じ非常に綺麗に修理されていて
バルブステムとのアタリも悪く無さそうなんですがここは加工具合良くないとメカノイズが止まりません状態になってしまう厄介な部分なので心配ですが。。。
現在慣らしテスト走行中のこのショベル
エンジンのメカノイズはかなーり静かです。
ここの部分を修理されたのはアメリカの何処の誰だかわかりませんが・・・
凄いなーと思いました。
ロッカーシャフトがアーリー用なので一度分解して圧入具合など確認しておきます。
シャフト単体での曲がり無く圧入具合も問題無さそうでしたが後々ズレてくるのが怖いので緑の最高強度はめ合いロックタイト塗って圧入しなおしたり・・・
圧入後も点検。
ロッカーボックス、メッキで面が良くないので面研磨修正しました。
1340から1200に変更なのでシリンダーもストックしてる1200に変更。
写真が無かったですがピストンはいつものKBを組んでます。
オーバーサイズのリング加工でギャップ調整。
ヘッドは元のS&S製が残って無かったのでショベル純正のストックしていた物を使用しました。
バルブガイド入れ替え、バルブシートカットと摺り合わせなどなど。
バルブもいつものKPMブラックダイヤモンドです。
カムカバー、S&S製からストックしていたショベル純正の中古に交換したのでカム&ピニオンブッシュ入れ替えてラインリーマー加工。
ケース側カムベアリングも交換してます。
EVO純正から交換したショベル純正のフライホイールです。フライホイールワッシャー交換後にバランス取りして
芯出し。
左右共に振れ1/100ミリぐらいです。
カムは新品のS&SレプリカHカムです。
ピニオンギアのマッチング選定
ミッションもオーバーホール済みで走行距離も少ないですが、なんせオーバーホールしたのが11年前なんで念のため分解して確認します。
分解、洗浄。
ブッシュ、シャフト関係は問題なさそうなんでそのまま使用してます。
以前、群馬の某Kさんから質問されたのですがロータリートップのメインドライブギアベアリング、2種類あります。
ミッション側のベアリング圧入穴直径とベアリングの直径が異なります。
因みにインナープライマリーカバーもショベル最終くらいのは初期のロータリートップにはボルトオンでは組めないと言うことをこの時初めて知りました。。。
ミッション側は鉄のスリーブが圧入されてるかされてないかで違いがわかりやすいですがベアリングは品番が同じB-2610なので測定確認しないと間違えてしまいそうです
新品注文した時も念のため寸法確認します。
鉄のスリーブが圧入されてる左のが82~86年です
82~86年の方はベアリング側面にも品番書かれてますが何故か側面の品番はB-2610ではなくGB-2610です。
写真撮るのにパっと測定しただけなので正確ではないですが
82-86年が約50.746ミリ
~81年用が約50.838ミリ
こちらの方が約0.1ミリ大きいです。
それにしてもこの手のベアリング外周はほんと精度悪いですね。。。
ぐるり1周何か所か測定すると数値バラバラです。
ちなみに間違ってベアリングはめてしまうと前期ケースに後期ベアリングだとスポッ入ってしまい全然圧入にならないので間違いに気が付くはずです。
後期ケースに前期ベアリング入れるとキツいながらも圧入はできて組んだ状態だとわからないくらい普通にミッション回せるらしいですが実際に走ると短期間でベアリングとメインドライブギアが焼けて回らなくなると聞いたことがあります。
昔のメモにロータリートップのカバー中心の穴とシャフトのガタ多い目とあったので・・・
カバーは純正の中古で交換しました。
シフトの溝も面取り研磨等々。
こちら側のベアリングは新品に交換。
スラストなど点検。
オイルシールの圧入は慎重に。
シフターフォークのセンター調整も確認。
4THシールも交換してます。
この辺り、液体ガスケットは何も塗りません。
スイングアームのベアリング&レース交換しました。
フレームとスイングアームの塗装はまだ委託販売状態の時(5年くらい前?)に焼き付け塗装してからまだ未走行なのですが。。。
何故かかなり古ぼけた感じなってます。
ウチの焼き付け塗装はハンマーでシバいても欠けないくらい丈夫やで!って塗装屋さんが言ってましたが。。。なぜ?
ちなみに当時、試しに塗装上がったばかりの状態のをハンマーでシバいてみたら塗装アッサリ欠けちゃいました・・・。
前後ブレーキキャリパー分解洗浄でシールは交換してます。
ホイールベアリング&レースも前後共新品に交換してます。
ホイールとキャリパー(ステー)のマッチングがあってないので加工します。
この辺りからオーナー様に画像送ってハンドルやマフラーを相談したりで。。。
こんな感じになりまして、
オーナー様からマフラーは武骨な感じのドラッグパイプでとお聞きしていたので
新品のメッキマフラー、メッキ研磨してピカピカを無くし所々わざと溶接で繋いだみたいにしてみたり。
ここからは車検行く準備で佐川氏にお任せして。。。
やっと車検受けたのが今月半ば。
初期慣らし終わって現在慣らしテスト走行中なのですが。。。
このショベルでは無いですが、先週またしてもテスト走行中に事故にあってしまい左足負傷で現在バイクに乗れません。。。
しかも相手の車には逃げられてしまいました。
夜中だったので目撃者はいなかったな。。。
まだしばらくはバイク乗れませんが仕事は出来てます。
今回の教訓
やはりバイク乗るときサンダルや素手は・・・駄目ですね。