2015年7月5日日曜日

BIG DOG 車体整備、エンジン修理など

現在当店のお客様でBIG DOG乗られている方が4人いるのですが
皆さん同じお店でバイクを購入されていて購入後のクレーム修理を
その販売店からウチに依頼してきて修理させて頂いていたのですが

少しの修理ならすぐにそのお店から修理代を振り込んでもらえてましたが
修理代が高くなるとやっぱりこっちで直すからバイクを送ってくれとか
半分は客に払わせろとか

どの車両も販売時にお客さんから納車点検整備代として約30万請求してるのにも関わらず
ウチは現状販売なんでクレーム何か受けないとか言うたり。。。

しかも納車点検整備って実際はほとんど何にもしてなかったり。。。

最後は開き直ってそんな高い修理代は払わない、裁判でも何でも勝手にしろとか・・・

もう何て言いますかそんなわけのわからん業者さんからの仕事の依頼は今後一切お断りします。

って言ったら・・・

それは困る、これからも修理頼みます、
だってウチなんか何も修理できねーっすもん。とかわけのわからんこと言ってたり。。。

とりあえずそこの業者様、2度とウチに電話してこないで下さい。

と言うことで今回はIさんのBIGDOG修理。

BIGDOGは何故か右側のフォークカバー内に水が溜まりやすくてだいたいみんなこんな感じで錆び錆びなってます。

 インナーチューブも。。。
 かなり酷く錆びてメッキが剥がれています。

これではシール痛めてオイル漏れてしまいます。
 リヤブレーキキャリパーとディスクのセンターが全く合ってなくてブレーキ引きずったままになっておりディスクが激しく摩耗してしまってました

と言うことでディスク交換。
 キャリパーセンターをシムで調整
 ついでに増し締め点検。
 アクスルシャフトとカラーが酷く傷んでいたので
 修正
 修正。

BIGDOGのリアアクスルは変な構造なんで脱着しずらいです。。。
 コイルの配線、ナット緩んでる。。。って思ったらポロっと取れてしまいましたのでコイル交換。


スロットルの動きが何か変っておもったらタイコ潰れていたので交換。




 BIGDOGのマニホールドは何でみんなこんなに変形してしまってるんでしょうか???

これでは何回シール交換しても2次エア吸うの直らないとおもいます・・・
 と言うことで修正致しました。

これは修正前。
 フランジは激しく歪んでいたので交換。
 エンジン腰上バラします。

バルブとガイド内部、少しヤバそうですが

今回は研磨とホーニングで何とか・・・

ヘッドガスケット、完全に抜けてしまってます。



ヘッドの上部真ん中に取り付けられているオートデコンプが最後まで締め付けられておらず、グラグラになってネジ穴も潰れてしまってましたので修正。

因みにオートデコンプは構造上、走ってて緩むことはないので初めからちゃんと取り付けられてなかったのだと思います。



 こんなとこからも圧縮漏れ
 シリンダースリーブとその周辺がせり出して歪みまくりです。

面研磨修正しておかないとまたすぐにヘッドガスケット抜けてしまいそうです。


 シリンダー下面もスリーブの段差がせり出してしまってるのでこちらも面研磨。
 スカッと綺麗に面研。

これならメタルのヘッドガスケットも安心して使えます。
 ヘッドも面研。

ついでにスキッシュ部を加工して圧縮比を下げました。

これでだいぶ乗りやすくなると思います。
 それにしてもピストンでかいですね・・・。

左EVO1340のノーマル
中EVOビックボア 3*5/8
右BIGDOG S&S 117cu  4*1/8ボア

中と右の間にもう一つ4インチボアってのがあります。
 ビックボア用ピストンでもこんなにスカスカ。
 綺麗に洗浄しておきます。
 エンジン組む時クランク回すのにリアタイヤで回転させてたらガラガラゴロゴロと酷い異音してたのでプライマリーカバー外して点検。

スプロケットシャフトのコンペンセーターナットが完全に緩んでて手で簡単に取れました。


 ただでさえこんなにも外側にオフセットされているので
しっかりとトルク管理して締め付けてないとすぐに緩んでしまいそうです。
とか言う話をしていたらタイヤ交換来られたBIGDOGのHさん、

俺のも怖いしそこ点検して~と。

余談。。。メッツェラーのマラソン、ME880から888にモデルチェンジして材質が変わったらしく物凄く柔らかいタイヤになってしまいました。

この時こちらの車両にME888の21インチ取り付けましたがタイヤがやわらか過ぎてフラフラして乗りにくいし危ない。 との事でしたので後日AVONに再度交換。

そう言えば前回のYサンBIGDOGと今回のIさんBIGDOG、どちらもプライマリーチェーンがもの凄く調整キツかったです。
 ナット緩んだまま走行すると・・・

当然ステーターローター傷みます。

スプライン部も傷んでガタガタ。

と言うことでローター交換。
その奥のスペーサーも酷く損傷。

交換。
 オイルシールも交換。
 ミッションもオイルシール交換。
 セルモーターのギアとクラッチ側のリングギア、激しく状態悪かったので加工修正。
 BIGDOGにはこのマフラーきちんと付けれません。
 マフラーステーをかなり加工したら恐らくきちんと取り付けできると思います。
 所々、佐川氏にも車体整備たのんでたり。。。
 フロントフォークのインナーチューブ交換とネックベアリングの点検など

何か変な構造のステムですね。。。
このBIGDOGは専用のコンピューターが外されて配線が引き直されてましたが。。。
タコメーターが動かない。 その理由は配線が繋がってません。。。(黄色)
 スピードメーターが動かない。その理由は元々はセンサーの配線は専用モジュールに入ってモジュールからメーターにつながるタイプなので、それを直接メーターの配線とつなげたら。。。そら作動しません。

その場合はセンサーもそれ用に要交換。
 BIGDOGの電気系は全て専用のモジュールで機能してて配線の分配もモジュールから。

なので元々のIG KEY(左)はモジュールをON・OFFさせるためだけの物なので左のような細い配線でも大丈夫ですが通常の配線構造にひきなおしたのであれば。。。

こんな細すぎる配線で全ての+を賄えるわけがないです。配線燃えますよ・・・。

セルモーターは新品に交換されていましたが。。。

激しく焼けていたので修理致しました。



カムカバーのガスケットとシール交換。

カムはS&Sの547が組まれていました。

もっとハイカムかと思ったのですが意外と控えめなカムでした。

タペットも分解洗浄しました。

それにしてもこのピストン組みにくいです・・・

まだまだ作業報告残ってますが。。。

写真がないのでここで終了致します。