ご自身の作業内容がブログにアップされたら
「待ってました!」と喜んでもらえる場合は良いのですが
作業報告のたびに「またか・・・」と落ち込まさせてしまう場合もあります。
後者の場合は私もブログ更新するの気が重かったりするのですが
電話だけでの報告より画像見ていただいての報告の方が良いと思いますので・・・
なかなか気の進まない感じですが作業報告です。
何度も挫折しそうになりながらも何とか無事クランク組み終えれた57FL.
一気にペースアップでどんどん組み上げていきましょうと思っていましたが・・・
ヘッドは既に交換が決まっているので酷い状態は気にせずロッカー廻りを点検致します。
しかしこの時点で何とも違和感が・・・
リアEXのロッカーアーム、バルブステムとの干渉部が。。。
酷くえぐれています・・・
ガイド、ステムもこんな酷い状態。
オイルと言うよりグリスを塗ったみたいになってます。
ヘッドもバルブもガイドも交換するので別に現状悪くても構いませんがこんなことになってしまう原因は何なのかは気になります。。。
そして激しく焼き付いてしまってるロッカーアッセンブリー。
ロッカーは3個社外品で1個だけ純正でした。
他の3個が上のように焼け焼けの状態でも純正はこんな感じで無事でした。
社外品と純正の材質の差でここまで違いがあるのかと驚きます。
特にパンヘッドのロッカーは。
社外品と純正のごちゃ混ぜなってしまいますがストックしてる部品で組んでいきます。
写真写り悪くてすみません。
ロッカーホルダーの合わせが歪んでて隙間できていたらマズいです。。。
と言うことで上下3面研磨。
まずは組んだらロッカーがキツくて回らないくらいから仕上げて行きます。
とか簡単に言いましたがパンのロッカーはココからがもの凄く大変な作業です。。。
ロッカーASSY、クリアランスがキツくて焼けたのではなくオイルポンプの不具合で油圧が低すぎたのだと思います。
ポンプボディー面研磨して組みつけ点検しようと思いましたが・・・
写真ではさっぱりわかりませんがボディーとギアの隙間が大きすぎです。
シャフトとギアもガタガタでした。
恐らくこれが原因で油圧が抜けていたのだと思います。
送り側のフィッティングが付くネジ穴も。。。
ねじ山ほとんど無く液体パッキン?で何とか止められている感じでした。
スタッドボルトもネジピッチが違うナットが組まれていたのでネジ山が傷みすぎと言うことで交換致しました。
ポンプ修理不可と言うことで交換致しました。
ポンプボディー、直せないこともないのですがものすごーく大変なことになり修理金額もかなり高額になってしまいます。
まずはギアの厚み合わせてボディーとギアの出っ張りを点検調整。
摩耗酷過ぎるシャフトは交換。
ブッシュもダメかと思いましたが新品のシャフトだと大丈夫だったのでブッシュはそのままです。
外側のカバーは交換してません。
いつまで経っても覚えられないややこしい名前のアイドラーサーキットブレーカー何タラかんたらギアのブッシュ交換してリーマー。
ココのシャフト、非常におしいです。
あともう少しだけシャフトがサイズ違えばちょうどロッカーアームブッシュ用のリーマーが使えるのに。。。
とか何とか思いながらまずはこのリーマーでサラッと内径整えてたり。
シャフトのアライメントがめちゃくちゃで大変でした。。。
やはり治具いりますね。。。
ミッションはケースが全く駄目で交換します。
と始めの段階で大きくショック受けられておりましたがそれ以外は問題なく組み終えてますのでこちらの作業報告はまた後日致します。
ミッションは3台ずつ同時進行で組んで行きますが。。。
現時点であと18台分あります・・・。
納車が遅れすぎたせいで車体の修理は無しでとなっていたのですが・・・
これはあまりにも酷すぎて知ってしまえばとても乗れる状態では無いと言うことで修理致します。
ドラムのスプロケット、リベット緩くてガッタガタです。
ドラムのブレーキシューが。。。
バキバキにクラックだらけで危険です。
以前ブログにも書きましたが、他店で組まれた新品の社外品のフロントドラム(スプリンガー用)のシューが別件でウチで修理してテスト走行していた時にバラバラに砕けてブレーキロックして死にそうになったことあるのでこの手の不具合は見て見ぬフリは出来ません・・・
アクスルシャフト抜いても全くカラーが外せず何故??って感じでしたが。。。
何とか抜いたらその瞬間バイ~ンっとフレームが内に入り。。。
こんな状態。
これどうやって組んだのでしょうか??
因みにアクスルプレート間の寸法は約222.5ミリ(間違ってたらすみません)
新品のレプリカフレームだと約221.5ミリ。
これぐらいならまだ許容範囲かと思いますが。。。
この57FLは約213ミリ。
かなり狭くなってます。
シートレール(って言うんですか?ここ)が溶接し直されているのがこの幅狭すぎになってる原因だと思いますが
ここがかなり斜めになって溶接されていたのでオーナー様からのご依頼で改めて切断し溶接し直します。
フレームの切断はこれがかなり便利です。
サンダーみたいに火の粉飛び散らないし切断面も綺麗で細く無駄なく切断できます。
しかも超強力。鋳物のネックでも簡単に切断。。。してはいけません。
ここ切断したら少しは広がるかなと期待してましたが・・・
切断した瞬間バイ~ンと更に内に狭まりました・・・。
そんなこんなとやってる間に佐川氏にリム交換スポーク調整やって頂いたり。
僕の10倍くらいの速さで組んでくれます。
助かります。
先ほどのアクスルカラー。見るからにハマりませんって感じでしたが2人がかりで頑張って何とかハマりましたが
なんでこの状態でヨシとして組まれていたのでしょうか・・・
フレーム広げて無理やりカラーはめたので当然さっきの切断面は広がりますが
ココで見たらそんなに広がっていないので溶接された時の歪みでちょうどここの後ろら辺から内に曲がってるのだと思います。
と言うことで只今フレーム修正中です。
因みにこういう部分を溶接する場合、合わせ部分に隙間があってはいけません。
逆に軽く押し込むくらいじゃないと溶接直後に引っ張られ歪みます。
溶接部周辺も歪むので完全に冷めた状態で歪み点検修正が必要になります。
そんなこんなで。。。なかなか完成に至りませんで申し訳ございません。