2016年1月3日日曜日

47ELの腰下

そう言えばあのナックルどうなったの??っていろんな人から聞かれまくってましたが・・・

エンジンお預かりしてすぐバラして点検して激しくガーンって凹んで以来完全に放置してしまってました。

すみません。


まず初めにまたか・・・とがっくりなったのがクランクケースの溶接痕。

クランクケースが溶接修理されてること自体は珍しくなく、そのまま作業開始することもよくありますが。。。
クランクケースは左右アンマッチでした。

アンマッチのケースも特に何も気にはしないのですが・・・

それプラスケースが激しく溶接修正されているとなると。。。

マズいです。
予想どおり左右のケース合わせはカタカタで合わず。

こっから中を覗くと
ばっちり向う側の光が漏れて見えます。
ここです。

ここはこんな感じで歪んでいるのが凄く多いのですが・・・

何故でしょうか?

何かこうなる決まった原因があるのでしょうか?
左、Iさんの41ナックルも後日分解時の報告致しますが同じような理由でどう修理するか悩み続けてました。

今回はどちらもオーナー様から修理後オイル漏れようがケース割れようが構わないからとりあえずはこのまま修理で。

と、了解は得ているものの・・・

悩みます。
カムカバーのとこのノックピン

目視ではっきりわかるくらい斜めに圧入されてます。

しかも抜けません・・・

ここのノックピンは何かと非常に大事なのでこれもまた悩むところです。
クランクケースのスタッド

ケース片側ずつならいずれの穴にもハマるのですが
ケース合わせると2本は入れれませんでした。
1本だけなら入るのですが

ここにスタッド挿入した時と
こっちに1本だけスタッド挿入した時で
左右のシリンダーデッキ面のズレ具合がだいぶ異なります。
さらにはここに1本だけスタッド挿入すると・・・
もっとズレます・・・

アンマッチケースなのでシリンダーデッキ面のズレだけならよくあることで修正すれば良いだけなのですが、それに加えてケースが溶接修正されて歪んでスタッド穴がここまで狂うと・・・

果たしてどこをどう基準にしてケース合わせてセンター出しすればよいのかさっぱりわからなくなります・・・。

さてどうしましょうかね・・・。


とりあえず先に進みます。

ケースセンターの鋳込みのガタ点検

左はIさんの41ナックルだったと思います。。。
熱々に温めてガタは無かったですが念のためプレスで押さえてプラハンでコンコン叩きまくって衝撃与えてガタが出ないか点検。

47と41共に左右OKでした
フライホイール分解。

クランクピンが激しくえぐれています。

オイルポンプか何かに問題あったのでしょうか?
コンロッドベアリングのケージも4個中2個割れてました
ピニオン側のフライホイールワッシャー、コンロッドと激しく絡み合いワッシャーほとんど無くなってフライホイールまでえぐれていました。
反対のスプロケット側は見事に無傷。
当然リアコンロッドのサイドもピニオン側は激しく摩耗してまして
反対側は同じく無傷。
ピニオン側が0.2ミリほど摩耗してます。
しかしオイルポンプは全然問題なさそうなんで何か大きなゴミでも詰まったのでしょうか?
まぁオーバーホールするのでこの辺の摩耗やトラブルは特にどうなっていようが構わないのですが・・・

やはり問題はクランクケースですね・・・。
カムはアンドリュースのハイカムが組まれていたので純正タイプのレプリカに交換致します。

果たしてこのナックルは無事に直るのでしょうか・・・

そして後日に分解点検報告するIさんの41ナックルも同じく。。。

トップエンドもこれまた激しいことになっており

このヘッド使えるんでしょうか???って感じでしたが

出来るだけ・・・

頑張って直します・・・。