2013年10月27日日曜日

60FLH

ヘッドの問題でしばらく作業中断していた石川県のYさん60FLH.

やっとエンジンオーバーホール完了して明日にはエンジン始動、初期慣らし開始の予定でしたが。。。

何故かミッションまで下ろされております・・・

その訳はとりあえず置いておいてまずはエンジン残りの作業報告から。
 この車両は当店で販売したのではありませんが恐らくアメリカでかなり長期放置されてた感じで・・・

エンジン内部上から下まで至る所錆まくりでした。

ロッカーアーム、だいぶ状態悪かったのですがせっかくの純正なので出来る限り修正していきます。
まずロッカーのボディー?ホルダー?をしっかり面研してから内面を整えます。

ロッカーアームのシャフト部も結構傷んでいるのを考慮して若干キツイ目でまずは内面仕上げています。


 シャフトも少しですが修正研磨してから規定トルクで仮組して点検。

で、いつもの怪しい加工ですがキツイ部分を点検修正グリグリ何度も繰り返していきます。


 状態良くないパンのロッカーアームは圧入されているブラインドのピンを取り除き内部しっかり洗浄します。

特殊な溶剤に漬け置き煮沸で何度も洗浄繰り返しましたが・・・

まだまだ取りきれないスラッジがいっぱいでした。
内部しっかり点検。
 洗浄完了後は改めてピンを圧入。
 完成。


 パンのロッカーASSYはスタッドボルトやノックピンの状態もとても重要です。

スタッドが曲がってたりノックピンの状態が悪かったりすると・・・

ロッカーの動きが渋くなったり焼き付いてしまったりしてしまうので要注意。

ロッカーを分解する時ハンマーなどでコンコン叩かないと分解できない、または組み付けれない。

そういう場合は要注意です。
ピストンとシリンダー組み付けて何度もクランク回してピストン上下させるとすぐにシリンダー内部に薄っすらと数か所縦傷みたいな筋ができる・・・

なんて話をよく聞きますが・・・

そうならないようにしっかり各部加工修正して組み付けます。

慣らししっかりやれば大丈夫!なんて言ってたら慣らし終わる頃にはシリンダー内部縦傷だらけになってしまってたり・・・

とかそんな感じの可哀そうな車両も結構多かったりします。

 パン中期から68年までのスプロケットシャフトベアリングシール部のネジ穴にはいつも苦労させられます。

錆びて傷んでたり回り止め?でがっつりカシメられてネジ山潰れてたり。。。

さすがにこんなでかいタップは持ってないので写真のような怪しい自作TOOLでネジ穴修正しています。
 いつもこのコロニ―製のシールを使用していますがこのねじ山も何とも精度悪くそのままではまず組めません。
ケース側のネジ穴もシール側のネジ山もしっかり修正してキツ過ぎず緩すぎずな状態で最後までしっかり締めつけられるように修正して完成。

 これでエンジンは全て作業完了。

車体へ載せるため各部オイル漏れ酷過ぎた車体を洗浄していきますが・・・

 スプロケット、25Tが付いていたので交換しなくてもこのままで大丈夫です。
オイル漏れ対策のシール付きスプロケナットと。。。

更にはウレタンらしきリングでシール部とクラッチハブしっかり圧着させ完璧なオイル漏れ対策・・・?

初めて見ましたがいろんな技があるんですね。。。

しかしこの車両にはそんな対策は何の意味も無く・・・
 何故ならミッションケース下部、スタッドボルトが無くなってしまってて・・・
 まさかと思いましたがドレンからはこれだけのオイルしか出てきませんでした・・・
と言うことでオイル漏れ対策もなんの意味も無く・・・

メインシャフトも押して引いてガッタガタの危険な状態。

全バラ決定です・・・。
あ、クラッチリリースレバー、恐らく25tのスプロケット装着でチェーンとの干渉を避けるべく曲げ加工されているのだと思いますがオイルタンクと干渉しまくって動きがキツキツなってしまってたので後ほど修正しておきます。
 先ほどの抜けてしまってたスタッドボルトは。。。

ボルト穴、ミッションケース内部と貫通なのでもちろんオイルはここから漏れ漏れなります。

オーナーさんに確認してみたところ・・・そう言えばある日突然赤い液体がドバドバ漏れまくってましたが色からして錆水か何かが出てたのかと思っててまさかミッションオイルだとは思いませんでした・・・と。

その1ヶ月後くらいにエンジン不調にてほとんど走行してなかったとのことでしたのが不幸中の幸い。
 画像ではわかりにくいですがキックのクランクギア

もうすぐ粉砕します的前兆あり。

交換しておきます。
 各部点検。

オイル漏れてしまってたのと関係なく元々からかなりガタガタなミッションだったと思われます。
常温でも少し動いてしまってたメインドライブギアレースを取り外しケース側の圧入穴点検。

横方向で0に合わせて左斜めで+1.5/100ミリ。
上下で+2.5/100ミリ。右斜めで+1/100ミリ。

外注にて機械加工で内面研磨、オーバーサイズのレースに交換致します。









メインシャフト、カウンターギアASSY,キックシャフト、かなり酷くガタガタでしたの動画撮ってみましたが・・・
動画ではイマイチでした・・・


 


ナックルのヘッドボルト穴修正。

ヘッドボルト穴の修正にヘリサートはお勧めできません。

今回のナックルは10数年前に他店でヘリサート加工されている現場を見てて嫌~な感じがしてたのですが・・・

ヘリサートも潰れたのか更に一回り大きな物で修正されておりました。

修正前の写真撮り忘れてしまったので何がどうだったか伝えにくいのですが・・・
ヘリサートの次の物も中で空回りしてしまっててボルト穴より外側の座面もえぐれて無くなってしまってました。

通常なら黄色い円くらいのネジブッシュとか言う物で修正しますが・・・すでにそれよりデカイ穴があけられてたので大変です。

今回は赤い円部分をまずフライスで座面整えてからそこにぴったりはまるくらいの座面付きネジブッシュにて修正。

念のため回り止めも。
何がどうなのか何となく・・・

解って頂けましたでしょうか。。。?

ミッションケースのクラック修理


パン、ナックルのミッションケースはこの部分、肉厚が薄くクラック入ってるのが多いです。
まずはクラックを根こそぎ削ります。

この部分はスタッド穴がケース内側に 大きく貫通しているので内側も要点検。
溶接完了後はメインドライブギアのレース圧入部分に歪みがないか点検。

まぁ溶接修正しなくても特に64年までのミッションの場合、ほとんどがこの部分歪みがあり機械加工で内径修正研磨してオーバーサイズのレースに交換が必要です。


 機械加工で内面研磨完了。

これでしっかりレースを圧入できます。


 レース圧入後、レース内径を測定。
 今回のパンはメインドライブギアを交換。

やはりギアはアンドリュース製がいいですね。

高価ですが。。。

こちらも測定。
 使用するベアリングも44個全て測定。
 グリグリっとレース内径整えてクリアランス調整。
一気に飛びますが・・・

シフタ―フォークのセンター調整にて完成。













先日フェイスブックにアップした動画と同じですが・・・
いつでもサクッとキックでエンジン始動できると気持ちいいですね。


おまけ。



2013年10月5日土曜日

短期アルバイト募集

ブログ全く更新できなくて申し訳ございません。

ただでさえ作業いっぱいいっぱいで納車が遅れすぎてるというのに
不覚にも右手を骨折してしまいました。

本当に申し訳ございません。

と言う事で取り急ぎアルバイトを募集しております。

経験は全く問いません。

未成年でも構いませんがその場合は保護者の了解が必要です。

とりあえずは2,3ヶ月間の短期募集です。

バイト行ったら自分のバイクもいじらせてもらえるかもみたいな
考え方の人はご遠慮願います。

バイトといえども遊びでは有りません、仕事です。

時間は9時~16時の間でご相談のります。

長期で働きたい方は働きつつ状況みながらご相談お受けいたします。

メールお待ちしております。

mom.kyoto@gmail.com

MOM 代表 新居高広


2013年8月20日火曜日

MSKさんショベル、エンジン腰下オーバーホール

 S&Sのフライホイールにはフライホイールワッシャーが元々ありません。

で、ほとんどの場合こんな感じでコンロッドとの干渉部、えぐれてしまってます。
 損傷部加工修正してフライホイールワッシャーが取り付けれるようにします。

新品のS&Sクランク組む場合も同じように加工してワッシャー取り付けています。
 リアコンロッドレース・・・

回ってしまってます。

レース交換。。。と思いましたが今回は同じS&S製のコンロッドに交換。
 また写真忘れてしまいましたがコンロッドレース内面研磨で修正後クランクピン、使用するベアリングを測定しクリアランス合わせつつコンロッドレース内面研磨で・・・
 仕上げ確認。
 カムブッシュと
 ピニオンブッシュ交換後ラインリーマー加工&ホーニング。
写真忘れすぎですみません・・・

ピニオン部、ケースレースの内面研磨修正した後、シャフトと使用するベアリング寸法測定。



ピニオンシャフトとギア、カムなど仮組して軽くスムーズに)回るか点検。
クランクケース、エンジンマウント部2か所クラック有りで溶接修正しました。

で・・・ クランク芯出しです。


 芯出し。。。の前にシャフトとフライホイールの直角点検。

左右どちらもしっかりOKでした。
 ピストンリングは予定外でしたがあまりにもリングギャップが広すぎたため交換。

ギャップ調整後リング面研バリ取り修正など。
そんなこんなで腰下は完成です。
 燃焼室の洗浄は結構大変です。。。
 元々このショベルにはリフト量500オーバーの凄いハイカムが組まれてましたが・・・

バルブシール見事に粉砕しています。

バルブガイドも軽く損傷していましたが・・・


バルブスプリングのアッパーカラーがアルミ製のが組まれておりバルブガイドとの干渉ではこちらの方が負けてひどく損傷しています。


そのせいかタペットへの負担も大きかったようで・・・

ローラー交換致しました。
 報告漏れ。

カムベアリングももちろん交換しています。

クランクケースのシリンダーデッキ面。

前後とも歪みが酷く。。。

面研致しました。


そんなこんなで初期慣らし~慣らしテスト走行もオーナー様のツーリング予定にあまりにも時間無さ過ぎで不完全のまま納車。

改めて各部点検調整致しますので・・・

お待ちしております。