2014年6月18日水曜日

EVO エンジン&ミッション分解点検 (95ダイナ)

エンジンからの激しすぎる異音が気になるとのことでお預かりしたEVO.

他2ショップさんでは全然問題ない。とかEVOってそんなもんと言われたそうですが・・・

数10メートル離れたとこからでもわかるくらい激しすぎる異音がしておりました。

エンジンのみならずミッションからもあまり聞いたことない感じの異音アリ。。。
とりあえずエンジンの異音はタペット周辺のトラブルだろうと言うことでバラしていきます。

・・・

何か変です。

オイルっ気がほとんどありません・・・

ロッカーアームも結構ガタガタ。

 この辺も・・・

バルブスプリングも妙に乾いてます。

昨夜、異音の再確認でかなり長時間エンジンかけてましたが・・・

オイルポンプに問題あるのでしょうか?


 プラグは前後共に激しく真っ白。
 異音の原因はやはりタペットでした。

ベアリングのローラーが・・・1個もありません。

外側のローラーも激しく摩耗しすぎてます。

これでも普通に走れるからEVOって凄い。


 しかし激しく傷んでるのはタペットもカム山も1個だけで他3つは全くガタなし。

バルブ周辺に問題あるのでしょうか?
 しかし気になるのは・・・

なくなったベアリングの破片らしきものが全くありません・・・

オイルに混じって粉々になった金属片はギラギラありますが。。。
 とりあえずエンジンは一旦置いといてミッション分解。

そんなに致命的な損傷は無さそうですが各部サイドスラストのガタが多すぎなのでこの辺を見直していきます。
エンジン内部に細かい金属片いっぱいなのでオイルタンク(オイルパン?)内部も点検。

もの凄いスラッジと金属片です。

しかしオイルフィルターちゃんと付いてるのになんでこんなに金属片がタンク内部に戻ってくるのでしょうか???
 オイルポンプ点検。

ボール側のスプリングが・・・

バネのテンション強めるために無理やり引き延ばされたのでしょうか?


 当然オイルポンプ戻り側はひどい状態です。
 しかし送り側はまぁ・・・マシな方です。

オイルポンプの不具合での油圧低下では無さそうですが。。。

謎です。
 更には気になる腰下。

えらいオイルが焼けてます。

錆てるのではありません。

金属片が多すぎるのでクランクも分解しなければならないのですがここも気になるのがクランクケース内部、ほとんどオイル溜まって無くケースの底がほとんど見えてる状態。。。
 ケース分解。

物凄く・・・オイル焼け焼けです。。。


フライホイールも。

錆てるのではありません。

これは・・・オイル潤滑に問題あって常にオーバーヒート気味で熱入りまくってたのでしょうか?

異音が気になってほとんど乗って無かったとのことでしたがそれが幸いだったかと・・・。

このまま走ってたらエンジン粉砕してた…かもです。

シリンダーとピストンも部分的におかしな焼け方してます。

腰上は他店でオーバーホールされててその後の走行距離はかなり少ないのですが。。。

何とかホーニングとリング交換のみで・・・いけるかどうか検討中。

と言うことで一度オーナー様に現状を見に来て頂いてからどのように修理するか考えることにします。

明日ご連絡いたします・・・


2014年6月17日火曜日

応急処置とは言え・・・

オープンプライマリーのプーリーナットが緩んでベルトが外れてしまったSさんのツインカム。

つい先日も同じトラブルがありしっかりとナット締めなおしてたった10キロほどで同じことに。

その原因は・・・
プーリーのナット緩んだまま走行するとスプラインが酷く傷んでしまいます。

2度目となるともはやスプラインなのか何なのかわからないくらいの状態です。

そうなると当然クランクのシャフト側のスプラインもボロボロに・・・

元々この車両はシャフトのスプラインが傷んでいたのでオープンプライマリーに交換した時少し不安でしたが。。。

4年ほどまえの事なのですっかり忘れてしまってました。
こうなるときちんと修理するためにはエンジン全バラで・・・

ツインカムの場合クランクAASYで要交換・・・

下手したら中古でエンジン買ってきて積み替えた方が良いかもって感じです。

今回もまたオーナー様からそこを何とかとのご依頼でノークレーム了解のもと応急処置いたします。

ステーターローターのスプラインも無くなってしまってます。。。

さて・・・

応急処置と言ってもどうしましょうかと悩んだあげく・・・

プーリーをオフセットする用の部品を加工して何とか直します。

下の写真、左が元ので右がオフセット用。

こんなにオフセットするのって一体どんな車両なんでしょうか???
とりあえずはシャフト側のスプラインが傷んでない奥の方を・・・と言う感じです。
こんなことやっちゃ絶対駄目!って感じですが・・・

スプライン無くなってしまったローター中心部をカラー圧入出来るよう旋盤で加工します。

圧入となると穴もシャフトもある程度精度が必要なので各部品チャックに加えるたびに芯出しから・・・

なかなか時間かかる作業です。
ステーターローター内側は強力な磁石がいっぱいなので・・・

切削後は当然えらいことなります。

旋盤の切り粉は結構危険です。

素手でさわったら駄目です。

はい、血が止まりません。

ほっときましょう。。。
プーリースプライン部も加工。

と、その前に芯出しから。
約20年近く旋盤使ってますが未だにこの突っ切りだけは怖いです・・・
特に最後の切り落とす瞬間が・・・怖い。

それにしてもこのスプライン部、めちゃめちゃ柔らかい鋳物でバルブガイドみたいにサクサク切削できちゃうのですがこんなんで大丈夫???

焼き入りの硬い鉄だと思ってたのですが。。。

強度大丈夫???
アレコレ切削加工、完了。

圧入、圧入なのでだいぶ時間かかってしまいました。
まずはステーターローターにスプライン部を圧入。

なかなか良い感じの圧入具合でした。
続いてスプライン部にプーリー取り付け部分を圧入。

しっかり圧入できました。

これまた絶対駄目な感じの。。。圧入後はしっかり溶接。

歪みチェックしながら慎重に。。。


最終チェックはシャフトとプーリー仮組して行います。

なかなか良さげです。

が・・・

強度的に大丈夫なんでしょうか???


オイルシール交換して組んでいきます。

スプラインが出来るだけ多く使用できるようにスプロケットシャフトのスペーサーもかなり短く切削致しました。

こちらはさすが純正。

硬くて硬くて・・・仕上げ以外はサンダーで切り落としました。。。

そんなこんなで修理完了。

しっかりテスト走行やった後に納車予定です。
先週末も多数オイル交換ありがとうございました。

オーバーホール後、自分でも簡単にキックで始動出来るようになったと喜んでおられる某たっきー氏。

なかなか。。。よく走っておられますね。
こちらは初めましてな47ナックルさん。

オリジナル感がすごいです・・・

と、一緒にご来店されたショベルのFXRさん。

なかなか。。。良い車両です。

ありがとうございました。
写真撮り忘れですみません。

76FXEさんもオイル交換。

エンジン修理お預かりまでもうしばらくお待ちください・・・
先週末最後はS&Sナックルさん。

調子いいですね~

やはりパンヘッド純正の重たいクランクに交換して正解でしたね。

物凄くトルクフル。

アクセルあけなくても怖いくらいどんどん加速していくとか。

秋にはノーマルカムに戻しましょうね。。。

元々組みこまれているS&Sのカムはハイカム過ぎます・・・

2014年6月4日水曜日

途中経過の報告のみ

66FLH、60FLH、77FLH、77FX、80FLHはクランクケース左右合わせ加工修正、シリンダーデッキ面の面研、カムベアリング、ピニオンベアリングのレース入れ替え等まで終わって順番に左右センター合わせのグリグリ加工&ピニオンシャフトベアリングのクリアランス仕上げやってる途中です。
 上の写真には写ってませんが70FLHもピニオンのケースレース、カムベアリング入れ替え、クランクケース左右合わせ等終わってセンター合わせのグリグリ加工待ちです。
66FLHはグリグリ加工&クリアランス調整まで終わってます。

詳細は各車順番に後ほど更新していきます。
クリアランスに関してよく聞かれるのですが正直どれくらいがベストなのか・・・あんまりわかりません。

と言うかあまり気にしていません。

例えばピニオンシャフトのベアリング部、自分のエンジンなら1/100ミリ~1.3/100ミリで仕上げていますがお客様のはだいたいいつも1.5/100ミリで仕上げています。(室温20度)

クリアランスがどーのこーのよりもまずはクランクケースの左右合わせやセンター合わせ、レース内径の真円具合、シリンダーデッキ面の面研などがどこまで精度良く加工修正出来るかの方が大事だと思っています。

精度良くと言ってもほとんどの場合が外注機械加工では無くかなりアナログな手法でやってるので何も偉そうなことは言えませんが。。。

地味な努力の積み重ねです。。。
先日各部打ち合わせさせて頂いたAさんのリアフェンダーは・・・

元のを切って貼ってしまくるより別の物から作った方が良さそうでしたのでこんな感じです。

写真ではフェンダーがえらいでかく見えてる感じですが実際はそうでもないです。








また悪い癖であれもこれもと同時進行しすぎてなかなかブログも更新できてませんが
その他の車両のもできるだけきちんと作業報告していけるよう何とか頑張ります。。。

今年2月までは何もかも全て1人で作業しておりましたが
3月から2人体制になって車検やカスタムの面でだいぶ効率は良くなってます。

とは言え私自身エンジン&ミッションのオーバーホールばかりやってては
駄目なのでカスタムの方も2人で分担してどんどん遅れを取り戻していきたいとこです。









2014年5月30日金曜日

応急処置でお願いします。

先週土曜にROSオイルに交換してご機嫌さんで帰宅されたナックルさんでしたが・・・

オイル交換してメカノイズ静かになったと思ってたら突然今まで聞いたことないような激しい異音が・・・

と。

注)今回の不具合はRO'sオイルとは無関係です。
 翌日、朝から晩までヒーヒー言いながらひたすらオイル交換して営業終了後にナックルさんのカムカバー外して内部点検。

な、なんと・・・

 粉砕。。。

前々からたまに変な異音したりしなかったりはここが原因だったのか・・・
ケース側の割れた破片の1つはオイルリーターン穴、オイルポンプぎりぎり手前でひっかかってたのでオイルポンプは奇跡的に無事でしたが・・・

オーナー様曰く。。。

冬まで持てばいいからブリッと溶接かなんかで応急処置しといて~

と。

いやいやそれはちょっとあかんでしょう・・・
 やっちゃいました・・・・。

本来なら全バラしてしっかり溶接肉盛りしてフライフで面研ですが・・・

いくらオーナー様の了解アリとは言えこれは。。。

大丈夫なんでしょうか???

色んな意味で・・・
 ちょっと怖いのでいろいろ考えた結果・・・

ギアをS&S製に交換し

クランクケース側を少し加工して。。。
 こんな感じで。。。
 こんな感じ。
サイドスラストの調整にシム使うのは怖いのでこちら側でも材料無い時はよくこんな感じでサイドスラスト調整してたり。。。
S&Sのギアに変えた理由はギアがちょっと痛んでたのとちょっとでも振りを抑えるために。。。

S&Sのアイドラーギアはブッシュ2個使用されているので純正よりガタが出にくいかなと思ったり・・・

ブッシュ内径の仕上げとサイドスラストしっかり調整すれば問題ないと思うのですが今回は念のため。。。と言う感じです。

カムカバーガスケットを違うメーカーのに交換したのでブリーザーギアも加工してサイドスラスト調整。

カムもシム調整やり直してます。



そんなこんなで応急処置完成・・・

どれくらい持つかな?と聞かれましたが・・・

壊れるまでわかりません。

今年の冬まで持てば良いと言われましたが。。。まぁ3年~5年位は絶えて欲しいところです。

と言うかこのナックル以前エンジンオーバーホールしてから既に10年ぐらい経ってますが・・・