つい先日も同じトラブルがありしっかりとナット締めなおしてたった10キロほどで同じことに。
その原因は・・・
プーリーのナット緩んだまま走行するとスプラインが酷く傷んでしまいます。
2度目となるともはやスプラインなのか何なのかわからないくらいの状態です。
そうなると当然クランクのシャフト側のスプラインもボロボロに・・・
元々この車両はシャフトのスプラインが傷んでいたのでオープンプライマリーに交換した時少し不安でしたが。。。
4年ほどまえの事なのですっかり忘れてしまってました。
こうなるときちんと修理するためにはエンジン全バラで・・・
ツインカムの場合クランクAASYで要交換・・・
下手したら中古でエンジン買ってきて積み替えた方が良いかもって感じです。
今回もまたオーナー様からそこを何とかとのご依頼でノークレーム了解のもと応急処置いたします。
ステーターローターのスプラインも無くなってしまってます。。。
さて・・・
応急処置と言ってもどうしましょうかと悩んだあげく・・・
プーリーをオフセットする用の部品を加工して何とか直します。
下の写真、左が元ので右がオフセット用。
こんなにオフセットするのって一体どんな車両なんでしょうか???
とりあえずはシャフト側のスプラインが傷んでない奥の方を・・・と言う感じです。
こんなことやっちゃ絶対駄目!って感じですが・・・
スプライン無くなってしまったローター中心部をカラー圧入出来るよう旋盤で加工します。
圧入となると穴もシャフトもある程度精度が必要なので各部品チャックに加えるたびに芯出しから・・・
なかなか時間かかる作業です。
ステーターローター内側は強力な磁石がいっぱいなので・・・
切削後は当然えらいことなります。
旋盤の切り粉は結構危険です。
素手でさわったら駄目です。
はい、血が止まりません。
ほっときましょう。。。
プーリースプライン部も加工。
と、その前に芯出しから。
約20年近く旋盤使ってますが未だにこの突っ切りだけは怖いです・・・
特に最後の切り落とす瞬間が・・・怖い。
それにしてもこのスプライン部、めちゃめちゃ柔らかい鋳物でバルブガイドみたいにサクサク切削できちゃうのですがこんなんで大丈夫???
焼き入りの硬い鉄だと思ってたのですが。。。
強度大丈夫???
アレコレ切削加工、完了。
圧入、圧入なのでだいぶ時間かかってしまいました。
まずはステーターローターにスプライン部を圧入。
なかなか良い感じの圧入具合でした。
続いてスプライン部にプーリー取り付け部分を圧入。
しっかり圧入できました。
これまた絶対駄目な感じの。。。圧入後はしっかり溶接。
歪みチェックしながら慎重に。。。
最終チェックはシャフトとプーリー仮組して行います。
なかなか良さげです。
が・・・
強度的に大丈夫なんでしょうか???
オイルシール交換して組んでいきます。
スプラインが出来るだけ多く使用できるようにスプロケットシャフトのスペーサーもかなり短く切削致しました。
こちらはさすが純正。
硬くて硬くて・・・仕上げ以外はサンダーで切り落としました。。。
そんなこんなで修理完了。
しっかりテスト走行やった後に納車予定です。
先週末も多数オイル交換ありがとうございました。
オーバーホール後、自分でも簡単にキックで始動出来るようになったと喜んでおられる某たっきー氏。
なかなか。。。よく走っておられますね。
こちらは初めましてな47ナックルさん。
オリジナル感がすごいです・・・
と、一緒にご来店されたショベルのFXRさん。
なかなか。。。良い車両です。
ありがとうございました。
76FXEさんもオイル交換。
エンジン修理お預かりまでもうしばらくお待ちください・・・
先週末最後はS&Sナックルさん。
調子いいですね~
やはりパンヘッド純正の重たいクランクに交換して正解でしたね。
物凄くトルクフル。
アクセルあけなくても怖いくらいどんどん加速していくとか。
秋にはノーマルカムに戻しましょうね。。。
元々組みこまれているS&Sのカムはハイカム過ぎます・・・