Hさんの68FLH、クランク分解、ベアリングレース、カムベアリング等取り外して洗浄。
こんなところにバックリとクラックが・・・
シリンダースタッドボルトの外側ケース側面にクラックあるのはよく見ますがこんな感じのクラックは初めて見ました。
曲がったスタッドボルトやきつ過ぎるスタッドボルトを無理やり叩きこまれてたのでしょうか・・・
クラック削って溶接修正後、機械面研にて面研と歪み修正・・・と
言うのは簡単ですがどういう順番でどう固定して歪み対策してどう加工修正するか・・・悩みます。
クランクケースはマッチングでしたが左側ケースが少し歪んでて左右の合わせが良くない感じでした。
まずはケース合わせの修正から。
何とかいい感じで左右の合わせ修正は完了。
エンジンのオーバーホールはまず何よりクランクケースの修正から。
ケースの状態が良くないと・・・クランク芯出しが何やかんやとかクリアランスがどうだとか言っても何も良くならないと思われます。。。
先に納車した56FLや現在作業中のもう1台の68FLHのようにクランクケースの状態が良くないエンジンは・・・
まずはケース修正終って一安心できるまではなかなか他の作業が進みません。
お盆前に エンジン組み終えてた80FXWGですが何やかんやとアレコレやりつつやっとエンジン始動で初期慣らし開始。
過去に他店で腰上のみオーバーホールされていた車両ですが。。。
腰上よりまず腰下のオーバーホールがいかに大事かということが本日やっとオーナー様にご理解頂けたようで・・・良かったです。
今回のオーバーホールでS&SのEキャブから純正バタフライキャブに戻してだいぶパワーダウンのはずですが・・・今までとは全く違う吹けあがりの良さにオーナー様もビックリのようでした。
こちらは石川県のYさんの60FLH。
ようやくクランクまで全てバラせました。
クランクケースマッチングでこちらは左右ケースの合わせかなり状態良さそうでまずは一安心。
軽く洗浄後に各部点検。
細かくしっかり点検したわけではないですが内側、外側、クラックや溶接修正痕無くかなり状態は良さそうです。
こちらフライホイールワッシャー部。
左側はほとんど摩耗無い状態でしたが右側(カム側)が激しく摩耗してワッシャーもガタガタで回ってしまってます(画像では左右逆でややこしくてすみません・・・)
クランクピンとコンロッドレースのネジレで右側ばかりに負担がかかってたのだと思います。
摩耗、ネジレ等はバラした結果から見て言うのは簡単ですが実際加工して組む時は・・・
なかなか難しい問題です。
クランクバランス取りの穴は。。。
内側
外側とこんな感じでした。
余計な穴だらけじゃなくて良かったです。
クランクのシャフトは3本とも交換いたします。
コンロッドはしっかり洗浄してからクラックや曲がり、酷い摩耗等無いかどうか点検いたします。
この車両は過去にクランクまでオーバーホールされていましたが各部ひどい摩耗具合から判断するにかな~り大昔に組まれてたのだと思います。
もう少し各部細かく点検してから
改めてお電話にてご連絡致します。